リノサウルスにコングまで!!『クローバーフィールド』にカメオ出演した怪獣たち

Review
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クローバー・バース百科

 

 POV方式で市民目線のリアリティを追求した、 JJエイブラムスのモンスター・パニック映画『クローバーフィールド/HAKAISYA』。劇中では怪獣についての情報は知らされず、また全景もなかなか映らないため、あのモンスターはいったい何?と話題を呼んだ。後に様々な情報をすり合わせ、ある日本企業が目覚めさせた“クローバー”という海底モンスターであることが判明した。


クローバーについてはこちら


 しかし、この映画に登場するモンスターはクローバーだけではなかった!!!

 実は、モンスター・パニック映画の古典から、先輩モンスターたちがカメオ出演を果たしているのだ。その登場の仕方はサブリミナル的で、画像の合間に一瞬映るのみである。上書きされたロブとベスのコニーアイランドのデートの映像と切り替わる部分に挿入されているのだ。気になった人は、ぜひブルーレイを引っ張り出して確かめてほしい!

 他にも、番外編として3つの小ネタを紹介する。



巨大アリ:『放射能X』

 最初のカメオ出演は、巨大蟻。1954年のモンスター・パニック『放射能X』から。

 邦題でわかる通り、放射能の影響で巨大化したモンスターだ(現代は『Them!』)。ニューメキシコの砂漠で何度も行われた核実験が発端。その後FBI捜査官たちの奔走で毒ガスによる殲滅が行われる。ところが、女王蟻は既に巣立っていた!

 この映画の面白いところは、女王蟻を追って舞台がロサンゼルスへ移るところであろう。蟻たちは地下の下水道を巣穴にし、都会で新たに営巣を始めていたのだ。この演出によって世界観に大きな広がりが出ている。

等身大の巨大蟻

 また、CG技術の乏しかった当時、等身大の巨大蟻を作りライブアクションを行った。この年放射能Xは、アカデミー賞特殊効果賞にノミネートされている。



リドサウルス:『原始怪獣現わる』

 二匹目のカメオは、1953年のカルト的怪獣映画『原始怪獣現わる』から、リドサウルス。この画像が見られるのは、地下鉄経路でロブ、ハドソン、そしてマリーナがパラサイトから逃れるシーンだ。

 リドサウルスは、北極圏での核実験により太古の眠りから1億年ぶりに目覚めた怪獣。戦闘力が高い上に血中には太古の病原菌を持ち、戦いの中でふりまかれた血が感染症のパンデミックを起こすという、エキセントリックなパニックを見せてくれた。

 核実験により目覚めたという設定は、1954年の『ゴジラ』に大きな影響を与えている。設定だけでなく、タイトルにもこの映画の影響の大きさが表れている。『原始怪獣現わる』の原題は『20,000ファソムから来た怪獣』(The Beast from 20,000 Fathoms)だが、企画段階の『ゴジラ』につけられたタイトルは『海底2万マイルからきた大怪獣』だったという 。完全にアウト!

※ファソムは水深を測る単位

 また、北極圏の氷から目覚めたという点は『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のギドラにも通じ、まさに後のモンスター・パニック映画に数々のインスピレーションを与えた作品だといえよう。



『キングコング』

 3匹目は、なんとキング・コング!1933年オリジナル版『キング・コング』、有名なエンパイア・ステート・ビルのシーンだ。劇中、避難用ヘリコプターに乗り込んだ一行がクローバーの一撃を喰らう場面に挿入されている。

 言わずと知れた怪獣映画の祖、キングコング。コングは構想段階ではBeast(獣)とだけ呼ばれており、名前を持たなかった。生み親のクーパーは、コモドドラゴン(Komodo dragon)やコディアック島(Kodiak island)の“K”が持つ強い響きが気に入っており、ゴリラの生息地であるコンゴ(Congo)とを組み合わせて「コング(Kong)」という名を作り出したという。

 現代ではコングは巨大なゴリラの英名であると勘違いされるほど、この名は広く広まっている。任天堂のゴリラのキャラクターであるドンキーコングもキングコングから名前をとっており、米国ではユニバーサル・ピクチャーズにより版権をめぐっての裁判沙汰に発展している。(結果は、ユニバーサルがそもそもオリジナル版に対しての版権を取得していなかったことが判明し、敗訴している)

 また近年では、コングはゴジラと並んで怪獣映画のシネマティックユニバースである「モンスターバース」の中心的存在を務めている。2020年には、『ゴジラvsコング』でゴジラとの対決を果たす。

 2018年の『キングコング 髑髏島の巨神』公開時、プロデューサーは「コングは青年。これからまだまだ成長する」と発言しており、今後どんな姿のコングと会えるか楽しみである。



ダーマ・イニシアティブ:『ロスト』

 最後は怪獣ではないが、JJエイブラムスの手がける超有名ドラマ『LOST』からのカメオ出演だ。オープニングで、テープが始まる前にアメリカ政府の識別情報の画面が映るが、右下に良く注目すると…ダーマのロゴが!

 社会現象となるほどの人気を博した連続ドラマ『ロスト』。『24』と『プリズン・ブレイク』と並び、海外ドラマブームを牽引した本作は、飛行機の墜落により謎の島に漂着した乗客たちが、サバイバルをしながら謎を解いてゆくという内容。

 ダーマは、島に点在するハッチ(研究所)を所有する謎の大企業だ。

ダーマのナマステおじさんこと、チャン博士


番外編:ポスターにカメオ出演!

 本編でのカメオ出演は以上だが、JJの仕掛けたいたずらは映像中にとどまらない。ここからは、ポスターに隠された イースターエッグ を見てゆく。ウォーリーを探せのように、何が隠れているかを探してみよう。


1.『クローバーフィールド/HAKAISHA』

 緑を中心とした美しい色彩の空の下に、破壊された自由の女神のたたずむ、不穏ながらも見とれてしまう『クローバーフィールド/HAKAISHA』のポスター。まさか自由の女神がカメオ?ではもちろんない。よくよく目をこらすと、右上のあたりになにか見えてくるはず。

お分かり頂けただろうか。

3…

2…

1…

【右上にクローバー】

 実は、劇中に登場するクローバーを、ポスターにサブリミナル的に登場させ、潜在意識的に印象付けているのだ。恐るべしJJ。


2.『10クローバーフィールド・レーン』

 お次は『10クローバフィールド・レーン』のポスター。これは先ほどのクローバーよりは見つけやすいかもしれない。虫眼鏡を持って、よく探してみてほしい。

お分かり頂けただろうか。

3…

2…

1…

【左下にバッドロボット】

  なぜかおうちの横にたたずむロボットくん。バッド・ロボットは、2001年にJJが立ち上げたプロダクション。赤いロボットが走ってくるクレジット・タイトルをみたことがあるはず。ロボット君は、モンスターたちの激しい猛攻を生き延びることができたのだろうか…。

 ロボット君はキャラクターとしての人気も高く、ベアブリックともコラボしている。


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これを一目見て何かわかる人は、あなたの一生の友達になるだろう。


 いかがだっただろうか。本編と関係のないイースターエッグではあったが、JJエイブラムスと監督マット・リーブスの並々ならないこだわりがうかがえる。

  クローバーバース4作目は、 “God Particle” というタイトルで噂されている。今年公開した『オーバーロード』は、公開後クローバーバースとは関係のない作品と判明。しかし、JJエイブラムスは着々と4作目の準備を進めているという。しかも『クローバーフィールド/HAKAISHA』の正統的な続編らしい。これまでの3作で散りばめられた伏線を、回収するような内容となるのか、ファンとしては期待が高まるところだ。



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