モンスター・バース百科
モスラ
概要
モスラは、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』に登場する巨獣(タイタン)。
- 種名:タイタヌス・モスラ
- 分布:雲南省 / 中国
名前の由来
種名である“Titanus Mosura”は、ラテン語で巨神を表す“Titanus”に、日本語による“Mothra”の表記である“Mosura”を組み合わせたもの。
デザイン
モスラの幼体は非常に昆虫らしい姿で、青みがかった緑色の目をしている。成体は巨大な翅を持ち、その色は赤・オレンジ・黄・そして黒だ。羽の文様はゴジラの眼に擬態したもので、ブルーとオレンジの光を放出する。蛾というよりはスズメバチに近い腹部。そして全身が白い毛に覆われている。
性質
他の巨獣たちに比べ人間に協力的。古代の壁画などでは必ず人間の信仰の対象となる「守護女神」として描かれている。劇中においても、卵から孵りオルカにより鎮静化した際にマディソンに体を触らせており、穏やかな性質を持つのだと分かる。
ゴジラへの忠誠心が強く、ギドラが獣王としての座を奪った後も決して裏切ることはなかった。これは、ゴジラとの間に強い共生関係を持つためであり、この作品の一つのテーマともなっている。
起源
失われたナスカの地上絵、密林に隠された蛾の寺院……世界各地の神話で、モスラと思われる神の存在が唄われている。また民話やおとぎ話ではまばゆい光を放つ翅のついた“雲の天使”として描かれ、その神々しい冷光は空を粉々に粉砕する力を持つという。雲南省の森林で見つかった古代の石板にも、蝶だと思われる巨大な翅を持つ生物が描かれていた。
各地で発見された例で人々がモスラを女王獣(Queen of the monsters)として神格化する表現が見られており、自然の恩恵を象徴する存在あると考えられてきた。
しかし2009年、モナークの成員が中国でモスラと思われる生きた巨獣の卵を発見、エマ・ラッセル博士がこの休眠中の巨獣の観察にあたった。脈動の信号の急速化から、この巨獣が覚醒に近いことが推察された。卵のDNAサンプルからは多段階の進化が観察され、成虫の胸郭から発するベータ波と生物発光は翅に複雑な文様を投影することができ、また生物を失明させるほどの“神の光”を発する武器としても使えることが分かった。
地球史上最も危険、そして最も美しい自然現象の中の一つであるモスラは、幸運にもこの守護天使の目撃者となることのできた古代人たちによって、女神として、女神として祀られてきたのである。
能力
腹部の針
腹部に大きな針を持ち、鋭く相手を貫く。ラドンを刺した後モスラが急激に弱っているのを見ると、どうやらこれは最後の手段のようだ。
エネルギーの拡散
死の瞬間に残されたエネルギーを雲状に放出し、他の生物の生命エネルギーを一時的に上昇させることができる。
繭糸
幼虫・成虫共に、口中の腺で強度の高い糸を生成し、発射することができる。幼虫はこれにより繭を作り出し蛹となる。劇中では一時的ではあるが、ギドラをビルに接着し動きを拘束することができた。
転生・隔世記憶
モスラは不死鳥に似た転生能力を持つ。記憶が遺伝的に次代のモスラへ引き継がれるため、同じ個体ではないが、 その意識が絶えることない。ドハティ監督は、劇中でモスラが死んでしまったのかというファンの問いに、「モスラが死ぬことはない。彼女は輪廻転生の象徴で、彼女自身それを承知しているんだ。」と答えている。また、記憶の遺伝による隔世的な継承については以下のようなやりとりを交わしている。
ファン「モスラは転生したら記憶を覚えているのでしょうか?それともただ本能的直観でゴジラを助けるのでしょうか?」
ドハティ監督「モスラの記憶が遺伝で受け継がれると考えればいいかな。」
「 だから、孵化した彼女は双子と崇拝者たちに歓迎されると思ってたんだ……まさかそこにスタンガンを持った男どもがいるとは知らずにね。」
「ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ」
準備中
トリビア
- ユカ地区のレリーフを写す画像に記された “Terrasearch #63061: Yucca Province” の数列は、第1作目「モスラ」の公開日を示す(1961年6月30日)。
- また第61基地の61という数字も、同様に「モスラ」公開年へのオマージュとなっている。
- ユカ地区という名称は雲南省に存在せず、架空の場所である。
- ナスカの地上絵がモスラを描いていると考えると、モスラはナスカ文化とも深い関係を持つようだ。南米とモスラが関連している点で、アニゴジの世界観とのリンクが考えられる。
- 『ゴジラ(2014)』では、ジョー・ブロディの家の水槽に「mothra」と書かれたシールが貼られており、ペットにモスラと名付けていることがわかる。